ミツカリも「相性が悪い」ことが必ずしも悪いとは考えておりません。相性が悪くとも、従業員同士で相互理解が進んでいれば、円滑なコミュニケーションを実現できるためです。ミツカリが悪としているのは「ミスマッチ」であり、ミスマッチしている状態から「アンマッチ」している状態に変化していないことが問題だと考えています。
ミスマッチとアンマッチの最大の違いは、双方の条件やニーズにギャップ(不一致)がある「事実」が双方で明確になっているかのどうかの差です。不一致の「度合い」や「原因」が明らかになっているかも含まれます。ミスマッチでは不一致に気が付いていないので、妥協のための話し合いが行われず、どちらかまたは双方が不満を抱えます。
アンマッチであれば不一致を認識しており、その度合いや原因も分かっているため、どちらかまたは双方が妥協することでマッチできる可能性があります。
実態と理想にアンマッチが生じた際に共有し合うことができない原因は、企業も人材も「相手はこう考えているだろう」と決めつけたり「こんなことを言ったら辞退される(採用されない)かもしれない」と思い込むためです。人はみな性格や価値観が異なるため、事実に対する捉え方も異なります。人材のミスマッチ防止には、多様な人材の多様な価値観があることを意識して、アンマッチの存在に気付き、相手と共有することが必要です。